2020/01/31

連載「統計専門機関を訪ねて」

日本では、様々な大学や研究機関などで、データサイエンス、統計・統計学を専門に関する研究・教育が行われています。
どんな機関で,どのような研究や教育が行われているのでしょう?
『統計』では、2019年7月号から、統計及び統計学を専門とする大学・研究機関等をQ&A形式で分かりやすく紹介しています。
この連載では、次の統計専門機関を紹介しました。

2019年7月号 滋賀大学 データサイエンス学部
 日本のデータサイエンス教育をリードする滋賀大学の挑戦
2019年8月号 横浜市立大学 データサイエンス学部
 データサイエンス、新たなパラダイムの確立への取組み
2019年9月号 大阪大学 基礎工学科、MMDS
 統計学者・統計実務化を育成して60年
2019年10月号 一橋大学 経済研究所付属社会科学情報研究センター
 公的統計の学術的管理・利用の拠点として
2019年11月号 東京大学 数理・情報教育研究センター
 数理データサイエンス教育強化拠点コンソーシアムと
 東京大学 数理・情報研究センターの取組み
2019年12月号 広島大学情報科学部
 広島大学情報科学部とデータサイエンス教育
2020年1月号 オックスフォード大学 現代日本研究所、社会学部
 英国からの東アジア研究の発信
2020年2月号 立教大学 社会情報教育研究センター
 立教大学における社会調査と統計教育の支援
2020年3月号 総務省統計局・(独)統計センター 統計データ利活用センター
       和歌山県データ利活用推進センター
 日本の統計データ利活用拠点をめざして
2020年4月号 統計数理研究所統計思考院
 ビッグデータ時代のデータサイエンス育成に取りむ統計思考院
2020年5月号 武蔵野大学データサイエンス学部
 データサイエンスにおける実践的教育の取組
2020年6月号 日経リサーチ 統計調査本部
 創立50周年を迎えた日経リサーチの特徴
2020年7月号 株式会社インテージリサーチ
 インテージグループにおける公的統計調査への取組と
   データサイエンティストの活躍
2020年8月号 国連アジア太平洋統計研修所
 (UN Statistical Institute for Asia and the Pacific)
2020年9月号 NIRA総合研究開発機構
 大胆な政策提言とタイムリーな情報発信
2020年10月号 大学共同利用機関法人情報システム研究機構
 オープン・データにより大学研究者の研究を支援する社会データ構造化センター
2020年11月号 法政大学日本統計研究所
 我が国の統計の進歩に貢献する法政大学日本統計研究所
2020年12月号 東京大学社会科学研究所
        附属社会調査・データアーカイブ研究センター
 データアーカイブ活動の25年間
(完)

2020/01/15

2019年12月号特集「賃金が上がる日は来るのか?」

2019年11月号では、経済再生の原動力、経済社会の課題対応などの観点からとりわけ重要とされる科学技術イノベーションに関連した状況を、統計の側面から取り上げます。
タイトルと執筆者は次のとおりです。

「人手不足で日本の賃金は上がるのか?」
  宮本弘暁(国際通貨基金)
「グローバル・バリューチェーンの拡大は賃金上昇を抑制するのか?」
  伊藤恵子(中央大学)
「日本の賃金は上がっていない?」
  森川正之(独立行政法人経済産業研究所)
「非正規雇用の賃金のこれから」
  久米巧一(東洋大学)
「最低賃金の決定過程と地域間格差に関する考察」
  森知晴(立命館大学)

2019年11月号特集「技術知識の統計」

2019年11月号では、経済再生の原動力、経済社会の課題対応などの観点からとりわけ重要とされる科学技術イノベーションに関連した状況を、統計の側面から取り上げます。
タイトルと執筆者は次のとおりです。

「全国イノベーション調査の概要とデータ分析事例」
  羽田尚子(中央大学)
「イノベーション活動の測定指標:その特徴と選択基準」
  山内勇(明治大学)
「日本企業の模倣被害データを用いた知的財産インデックスの説明力の検証」
  大西宏一郎(早稲田大学)
「論文に関する統計とデータベース」
  枝村一磨(神奈川大学)

2019年10月号特集「持続可能な社会をめざして-SDGs」

2019年10月号では、今話題の国際的な目標である「SDGs(持続可能な開発目標)」を、データの面からとらえた論考を特集として掲載しています。
タイトルと執筆者は、次のとおりです。

「SDGグローバル指標の国際的な議論と日本におけるデータの整備状況」
  小川友彬(内閣官房改革推進室)
「SDGsへの地球観測衛星データの活用について」
  石田中(宇宙航空研究開発機構)
「持続可能な開発と防災
-持続可能な開発のための2030アジェンダと仙台防災枠組み2015-2030の一貫性-」
  山崎律子(元・国連防災事務局)
「保健医療分野の持続可能な開発目標
 モニタリングとユニバーサル・ヘルスカバレッジ」
  渡部明人(UHC2030 事務局)
  冨田奈穂子(東京工業大学)

2020/01/07

月刊『統計』のルーツは?

月刊『統計』は、統計の専門誌として明治以来の長い歴史を有しており、そのルーツには、二つの統計雑誌があります。

その一つは,明治13年(1880年)に「統計協会」が創刊した『統計集誌』です。
当時は,国の発行する統計報告書が乏しく,統計に関心の高い会員で構成される団体が、主として会員向けに統計資料集を『統計集誌』として発行しました。

もう一つの前身は,明治19年(1986年)に「スタチスチック社」が創刊した『スタチスチック雑誌』です。
これは,統計学の普及を目的とした学術誌の性格を有するものでした。
明治25年(1892年),同誌は『統計学雑誌』とタイトルを変え,刊行が続けられました。

その後,昭和19年(1944年),戦時下の統制により,2つの発行主体が「大日本統計協會」として統合されたのに伴い,二つの雑誌も統合され,『大日本統計協會雑誌』となりました。

終戦後の昭和22年(1947年),タイトルが『統計』と、今日のものに改められました。
当初は不定期で刊行されていましたが,昭和25年(1950年)から月刊となり、今日に至っています。

『統計』は、長い歴史の中で姿を変えながら刊行されてきましたが,一貫して統計データと統計学に焦点を当てた論文や資料を掲載し,統計及び統計学の発展への貢献に努めてきました。
現在の『統計』は,このような精神を引き継ぎ,一流の執筆者のご協力を得て発行されています。

月刊『統計』ホームページ(日本統計協会)

月刊『統計』とは?


このブログでは、月刊『統計』(日本統計協会発行)について紹介します。

月刊『統計』は、統計の研究、教育、実務に携わる方々のための統計の総合誌です。

身近な話題に関する統計、統計の分析・利用に必要な知識、統計学の動きなどについて平易に解説した論文・論考を掲載しています。

月刊『統計』編集委員会
編集委員長 川崎  茂 日本大学経済学部特任教授
編集委員  阿藤  誠 国立社会保障・人口問題研究所名誉所長
      乾  友彦 学習院大学国際社会科学部教授
      椿  広計 大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
             統計数理研究所長
      西岡 慎一 公益社団法人日本経済研究センター主任研究員
      福井 武弘 一般財団法人日本統計協会専務理事
            青山学院大学経営学部教授
編集協力  上田 聖  総務省統計局経済統計課長
      中村 英昭 内閣官房統計改革推進室参事官
(2021年3月現在)

月刊『統計』ホームページ(日本統計協会)

2020/01/05

一般財団法人 日本統計協会のルーツをたどる

一般財団法人 日本統計協会のルーツは、明治初期に設立された二つの統計専門団体にさかのぼります。

一つのルーツは、明治9年(1876)に、統計学を学び研究する有志たちの団体として設立された「表記学社」です。
もう一つは、明治11年(1878)に、統計の編集・刊行などにより統計の普及を目的として設立された「製表社」です。

これら二つの団体は、昭和19年(1944)まで活動を続けた後、戦時下の統制によって統合され、「大日本統計協会」となりました。
戦後の昭和22年(1947)、同協会は「日本統計協会」と改称されました。
この「日本統計協会」はその後も活動を続けた後、平成25年(2013)、国による財団・社団法人制度の改革を受けて、現在の「一般財団法人日本統計協会」となりました。

日本統計協会の現在までの沿革における主な出来事を挙げると、次のとおりです。

       「表記学社」の流れ       「製表社」の流れ
明9(1876)  表記学社設立(社長:杉亨二)
明11(1878)  スタチスチック社と改称     製表社設立
                        東京統計協会と改称
明12(1879)                  『統計集誌』を創刊
明19(1886)  『スタチスチック雑誌』を創刊    
明25(1892)    『スタチスチック雑誌』を
         『統計学雑誌』と改称
昭19(1944)  「統計学社」と「東京統計協会」が統合され、「大日本統計協会」に
昭22(1947)  「大日本統計協会」を「財団法人日本統計協会」に改称
         『大日本統計協会雑誌』は『統計』に改題
平25(2013)  財団法人日本統計協会は、一般財団法人日本統計協会に
(以上)