2020/07/01

2020年7月号特集「水害をデータから読み解く」

このところ毎年のように、夏から秋にかけて激しい集中豪雨が発生し、大規模な水害が起こっています。このような異常気象は地球温暖化に起因するものと言われており、日本だけではなく、世界的な広がりを見せています。災害に関する報道を見るにつけ、自然の猛威の恐ろしさが感じられます。
今月号では、水害に焦点を当てて、統計や様々なデータから実情、課題、対策などを論じます。水害は統計的にとらえることが難しい現象ですが、国土交通省が「水害統計調査」(一般統計調査)を実施するなど、データの整備は進められており、またそれらに基づく分析も行われています。この特集では、水害を様々な角度から6人の識者に論じていただきます。

「巻頭言 水害をデータから読み解く - 自然災害に備える -」
 乾 友彦(学習院大学国際社会科学部教授)

「世界各地で激甚化する水災害と減災に向けた取り組み
 深見和彦(前 土木研究所水害・リスクマネジメント国際センター
        水害研究グループ長
      現 同研究所企画部研究企画監)

「サイクロン避難時におけるコミュニティの役割-バングラデシュの事例-」
 庄司匡宏(東京大学社会科学研究所准教授)
 村田 晃(千葉経済大学経済学科准教授)

「国土交通省における水災害に関する情報提供と利用の仕方」
 白石雅寛(国土交通省水管理・国土保全局河川計画課
        河川経済調査官)

「国土交通省水害統計調査からみる近年の我が国の水害被害の状況」
 佐藤彰洋(横浜市立大学大学院データサイエンス研究科教授)